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gradiolus' blog

主に日々のまとめ。たまに映画と本のこと。

140文字未満と7文字と、その他

ツイッターにのせていたツイッター小説と、7文字小説(と呼んだらいいのかな)をまとめました。
一部です。
いつか全部まとめて、冊子にしたいなあ。

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140文字


蛇が僕をみて、食べなさい、とりんごを差し出す。
蛇の白い身体はスラリてしていて触ったらさぞ気持ちが良さそうに見える。
食べなよ、僕にはなんの望みもない。じゃあ、遠慮なく。
蛇は僕ごとりんごを丸かじりした。
齧られながら齧る感触がして、僕らは同じだと始めて気がついた。

2013/12/13



光が運ばれてくる。
太陽が沈んで、辺りは暗くなったばかりだった。
黒い翼を有する人が差し出した光は、太陽の光の欠片であった。僕は跪いて光を受け取ると、差し出した人の翼は多くの手によって毟られてしまった。
「あなたは何も悪くないのに」
翼を失った人の死骸が夜に横たわる。

2013/12/13



宇宙の真ん中を目指していた。
肉体がなくなり、意思だけが残り、僕の意思が宇宙船を動かして宇宙の真ん中を目指していた。
宇宙の真ん中には美しい星がある。
その言葉を信じて進んだ。青い星を見つけた。
けれど身体を持たない僕はどこにも行けないのだと知り、僕は流れ落ちて行った。
2013/12/13



夜空の際が少しづつ淡くなって行くのをみた。
始発から二番目の電車を待つホーム。真っ暗闇の中に、蛍光灯の下のベンチがてかてかとしている。
電車がホームへするりと入ってくる。
乗り込みながら空をみた。明けの明星はどこにあるのか。見つけられず、このまま夜は明けて行く。

2013/12/14



僕らはひとりじゃなくて。手と手を取りあうことがなくても、みえないエネルギーが循環して僕らを繋いでるんだ。
そう、君の笑顔をみて思ったんだ。
太陽が昇って沈むように、月が満ちて欠けるように。
僕らは影響しあって、日々を紡いでいく。繋がっている。

2013/12/15



星が流れた。明るい月のそばを、力強く輝いて星は流れた。
あの光が宇宙の塵だと言われても、僕にはそうは思えない。塵だとしても渇いた僕の心を潤すには十分だった。
眩い光は流れて僕の心に落ちたのだ。不思議な喜びだ。これだけのことで、僕はひとりではないのだと思えるのだから。

2013/12/15



青い石をもらった。
小さなカケラが、透明のケースに入っている。深い青に金色がまじって、宛ら冬の星空に似ている。
「聖なる幸福の石よ」と石好きの姉が言った。「正しい方へ導いてくれるの」。
どうやら僕は迷っているらしい。(じゃあどこへ行ったらいい?)石に口はなく、僕は迷子。

2013/12/20



メトシェラ、美しい響きの名を関する長寿の人。
彼はこの地に栄えて、今もまだ彼の息吹が聞こえる。彼は天使の子、人類の第二始祖の父。
「彼の死によってもたらされる」それが《メトシェラ》の意味。
何がもたらされたのか。洪水か、それとも第二の繁栄か。どちらでもいい。名がひたすら美しい。

2014/02/03



列柱の廻廊を歩む。庭に注ぎ込む光の白さと、影になった廻廊の黒さの陰陽。
かつて神を讃えるためにつくられ神殿の血、受け継いだ子孫。
建物にも血が通う。人が触れて、つくるから。その血は遠い地へと渡り、今もまだ子孫を残し続けている。神は死んでも、人が生きているから。

2014/02/03



六花が空に舞う。
遠目にみれば淡い桜にも見えなくないのでは、と思うがやはり紛れもない雪なのだ。
「ねえ、あたたかくなったら桜を見に行こうね」
雪も桜も、眼前をおおうように降り続けるものだ。その様はどちらも儚く、物憂げになる。
「うん見に行こう」
惑わされて夢を見るために。

2014/02/13


7文字


連動し続ける魂
2013/12/16


堕天使たちの愛
2013/12/16


清き眼差しの先
2013/12/17

愚者の旅は流し
2013/12/17


そのほか


弦月は明星を射るが如く、空に浮かんで鋭い光を発する。その凛と張り詰めたる気は、空に満ちる。
2014/02/05

湧き上がる雲の、淡い、カピス貝のような透明な白
2014/03/21