読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

gradiolus' blog

主に日々のまとめ。たまに映画と本のこと。

伊藤計劃「ハーモニー」感想

ハーモニー ハヤカワ文庫JA


伊藤計劃のハーモニーを読みました。

前から気になってはいたのですが、この白い表紙に惚れて衝動買い。

一番最後に、別記事のリンクがあります。

読んですぐの感想です。

では、以下いつもの通りにツイートまとめ。


  • 自分がシナリオを描くようになって、 原作ありのものを2時間以内に収めるってすげえなあと思うようになった。
  • ハーモニーは、真っ白な表紙がいいなあと思ったのと、開いた瞬間のHTMLみたいな表現方法が面白いなあと思って買ってみた。映画の予告のミァハの声もとても好きだったし。
  • ハーモニーはまだ読み始めて50ページにも至っていないのだけど、「私たちの身体は私たちのもの」というメッセージが繰り返し出てくる。フェミニズムの思想だ。今もなお叫ばれ続けているメッセージだ。「女の身体は女のもの」。主人公たちは女だ、偶然なのか意図的なのか。
  • 「私の身体は私のもの」というメッセージが繰り返される。やはり作者は意図的に主人公たちを女性に設定したのでは。同じく少子化の時代である現在の日本において、また、性産業が盛んでコンビニにさえ性娯楽が陳列されたいる日本において「女の身体は女のもの」であると、言い切ることはできないから。
  • 「このからだも、このおっぱいも、このおしりも、この子宮も、わたしのもの」というミァハのセリフは、ミァハの性別が女性であるから成り立つ。少子化である現在の日本において、女体はリソースである。少子化対策と労働力としての。産み働いて、社会に貢献することを求められている。まさに公共的身体
  • そしてここから先わたし自身の話になるのだけど
  • 異性と結婚して子を産む、という選択肢が私の人生から消えた今、私は社会のリソースではない。そう感じる。ここに至るまでが苦痛だった。自分の同性愛を一時の気の迷いであると信じ込ませようとし、自分を異性愛者かもしくは両性愛者なのだろうと規定しようとし、いずれは男と結婚するのかもしれないと
  • 世間の異性愛主義に流されて、そのような未来に至るのかもしれないと想像し、その未来を嫌悪していた。女体をもってこの社会に生まれたということは、その様な未来を求められているということだ。でも私はそうなれない、男と番うなんて、無理。
  • そうなれない、というよりは、そうならない。それが私であると、規定した。自分の同性愛性を認めた途端に、生きやすくなった。自己否定をする必要がなくなったという点と、異性愛主義に組み込まれなくて良くなった点とで。
  • 女はことあるごとに「いずれあなた方はお母さんになる」といったフレーズを聞かされる(一応「ならない人もいるかもしれませんが」という申し訳程度の前置きがつく)。子宮があるから、子供が産めるから。女性自身のことよりも、そこから生まれる子供のことを心配される。子宮は、女のものではない。
  • 「娘さんを僕にください」なんていう旧時代的な台詞を言う人間が今もいるかわからないが、これからも「女の身体が女のものではない」こと、加えて「女は男のもの」であることが読み取れる。未婚のうちは父のもの、結婚したら夫のもの。まさかこの平成の時代にこの価値観が生きているなんて思わないけど
  • ミァハのこの台詞は、ミァハが男性であった場合に成り立つかだろうか。「この身体も、この男根も、この精巣も、俺のもの」なんて。男性は「いずれお父さんになるのだから」と言われるだろうか。少子化であるこの時代において。
  • ミァハは身体にWatchMeを入れられることを拒絶する。この、身体に異物が入ることに対する拒否感、気持ち悪さは、女性性が受の立場に立たされているからこそ感じるものなのだろうか。
  • これもまた個人的な話になるのだけれど、私は私の中に男根が入ること考えると身の毛がよだつ。だから、ミァハのWacthMeに対する拒否・拒絶に、身体レベルで共感する。 自分の身体に異物が入ることへの拒否、拒絶。 同じことだと思った。 これは、私がレズビアンだからなのだろうか。
  • ハーモニーを半分ほどまで読み進めた、プロット上のミッドポイントも超えただろう。
  • 2001年宇宙の旅」の時にも感じた、あまりにも完璧すぎる人工知能への恐怖、再来。今の時点では、ミァハの意思をハルと同じ存在として受け止めている。ただ、これが本当に「ミァハの意思」なのか、どこからどこまでが「ミァハ」なのかは、物語上まだわからない。
  • おっぱい募金って何かしらって調べたら、なにこのおぞましいものは。
  • 一体、どうしたというの?わけがわからない。唖然、呆然としてる。怒りも感じる。唖然と呆然の適切な意味を辞書で調べるぐらいには、平静じゃない。
  • いま読んでいるものの内容も相まって、(精神的に)吐き気さえ感じる。 この女の、女の身体の"利用"のされ方よ。人権的意識がかけらも存在しているとは思えない
  • 驚きすぎて思考が停止して、然るべき参考資料を脳みそから引っ張り出さない
  • 寄付という公共的"慈善"行為促進のために、女体を利用するのか……。
  • ちょっと、本当に気分が悪くなってしまっていて、、、
  • 女体はものか、そうか。まさにリソースか。 想像以上のミソジニーに、驚きを隠せない。
  • 慈善の名の下に、人間の主体や身体への尊厳をないがしろにしてはならない。
  • 書こうとしていたハーモニーの感想が脳みそから飛んでしまっていた、思い出したので書く……
  • p209「ストレスの問題はセラピストやカウンセラーの問題であることも指摘した」の一節。心理学を学んでいる環境上、ある事象に対してこの一節と同じ意見を持ったことがある。その延長線上にこの物語はあるのか、と。大量のセラピストとカウンセリング。
  • 人工知能への恐怖というよりも、肉体を持たざる知能への恐怖、といったほうが正確か。 人体を持たない知能に、なぜ恐怖を抱くのだろう。もしかしたら人間とほとんど変わらない存在かもしれないのに。 「肉体」という「ハードウエア」ではない、というだけであって。
  • ハードが肉体でない、もしくは肉体というハードが存在しない、ハードそのものが存在しないソフトに対する恐怖。幽霊に対する恐怖に似ている?
  • ハードが肉体でない、もしくは存在しないソフトに対する不信は、つまり目に見えないものに対する不信だ。
  • 脱線
  • 続きを読もう
  • 脳神経の話に入って、「報酬」という単語が頻出するようになってきた。意味が理解できるので、心理学を学んでいてよかった、と思う。
  • 読書で夜更かしなんて久しぶりすぎて、楽しい
  • いいね、もっと、もっと、こういう時間の使い方をしたい。 時間の使い方としては一切賢くないけどね。
  • いま「ハーモニー」を読み終えて解説の冒頭を読み始めたところなんだけど、一番の驚きは伊藤計劃が亡くなっているということだった。リアルに「は?」って言った。全然知らなかった。2冊続けて映画化されてるし、生きてるものだと思っていた。ミァハが生きていたことより驚きなんだけども。
  • ちょっと待ってなんでミァハ生きてんの、っていう突っ込みを入れる余地のないまさかの情報にポカンとしている。解説の続き読んできます。
  • #nowplaying Ghost of a smile - EGOIST
  • この曲完全にミスリードだったし、映画の予告からでもわかるぐらいに「映画ハーモニー」は別物の予感がしてる
  • 完成された作品に出会ってしまうと、ぽかんとしてましうわ。自分の脳みその足りなさよ……
  • 口惜しさ(2015/12/08) - 久しぶりに、夢中になって小説を読んだ。 このところはずっと統計データの解析ばかりをしていて、その教本か、 シナリオの教本かを読んでいたので、... https://t.co/OlB8UVQUlo